保育のゆく道、そだつ道 _ vol.01

千葉市で2ヵ所の子育て支援館「近所のおばさんち」を運営している、代表の内海澄江さんをインタビュー。

弊社のインスタアカウントで繋がったことを機に、広報担当の旦那様から弊社にダイレクトメッセージをいただいたのが始まり。

託児・保育・働き方のスタイルについて興味深い取り組みをされていて、これは良い記事になりそうだ!そう思い、訪問インタビューのアポを取ることにしました。

近所のおばさんち

千葉市緑区仲西町605-10 ベイシア古市場店後 住宅街

近所のおばさんち Kids House幕張

千葉市花見川区幕張町5-417-7 幕張ハウジングパーク内

取材当日は、とても天気の良い4月のある日。桜の葉が出そろい、この年初めての夏日を記録した日でした。

この日は「近所のおばさんち Kids House幕張」にいらっしゃるとの事で、そちらに訪問してきました。

「近所のおばさんち Kids House幕張」に近づくと、窓を開けてちょうど良い気温だったせいか、子どもたちと先生たちの声が・・。

「こんにちは!」

子どもたちの「だれだ?」の視線。。

「こんにちは!」「すみえ先生とお話しに来た人だよ~」

出迎えてくれたのは代表の内海澄江さんの旦那様である信仁さん。

ブライダルカメラマンから昨年独立しフリーランスのカメラマンをされている信仁さんは、得意の写真はもとより、ホームページの作成等、広報活動までを引き受けるという、妻である澄江さんがこのお仕事を始めると決意された時からの一番のサポーターです。

代表の内海澄江さんは、ちょうどお教室の時間が終わり、これからお食事の時間となるところでした。

お食事の準備が完了し、ホッとしたところでご挨拶とインタビュー開始です。

プロフィール

プロフィール

内海 澄江 近所のおばさんちオーナー(幼稚園教諭・保育士・運動保育士) 子育てをしながら幼稚園・保育園で11年勤務。3児の母。 3子の喘息により退職後、自宅を利用し「近所のおばさんち」を立ち上げる。 千葉市緑区の本店は千葉市認可外託児所として平日に加え休日も一時保育を行っている。

そもそも、こういった施設を開くきっかけとなったことは何だったのでしょうか?


もともとは認可保育園で働く保育士だったんです。3人子供がいますが、今3歳の一番下の子がまだ7ヵ月のときに喘息から肺炎になり、2回入院することがあったんです。その時に看護と家事、育児、仕事との両立を自分なりに頑張っていたんですが、最終的に選んだのは仕事より子供といる時間だったんです。


それで自宅を託児施設にしてしまったという事ですか?


そう、そういうことですね!よく話題になっていますが、保育士は園によって妊娠する順番が決められるとか、サービス残業が多いとか、結構どこでも有り得る話だと思います。自分の子どもが体調悪くても自分で誰かに代役を頼まなくてはならない、その方の残業代を園は出さない、そんな話まで身近で良く発生していました。ごめんなさいね、愚痴ばかりみたいになってしまって・・・(笑)


思ったより実情はひどい状況なんですね・・。


そうなんです。息子の入院の事もあり、もうこうなったら自分で作っちゃえーって思ったんです。

「近所のおばさんち」のホームページ内には、内海代表の言葉としてこう書かれています。

毎日毎日休みなく頑張っているお母さんたちに、たまには自分の時間を大切にしてほしい。そして、心をリラックスさせて、また大事な家族のために愛情を注いで頑張ってほしいと思い、お母さんのため、子どものため、家族のための託児所を作りました!

「ちょっと、おばさんちにお願いしちゃうねー」と気軽にお子さんのことを頼める一時保育専門の託児室にしたいと思います!

毎日頑張っているママに!

「近所のおばさんち」を活用してリフレッシュしませんか?

預け先に困ったら気軽にお電話してください!大事なお子さんをしっかり預かります!


利用されるお客様はどういった方が多いのですか?


ここはハウジングセンターの中ですので、土日祝日はハウジングセンターへ来場のお客様が商談中にそのお子様をお預かりしています。ハウジングセンターから託児代をいただく形です。その他に一般からの一時保育も予約制で行っています。

自宅の方では原則として一時保育のみですが、保育園から幼稚園に転園したいがブランクが空いてしまった方、4月からの保育園は決まっているが、3月からどうしても復職しなくてはならなくなった方など、色々な方がいらっしゃいます。

その他にも、急な介護・看護が発生、年末年始にも休めない仕事が有る等で、他にお子様を預ける手段がない方については、出来る範囲でなるべく時間外でもお預かりするようにしています。


いま、この施設を運営していて、良かったこと・楽しいこと、反面、困っていること・辛いことが有れば教えてください。


良かった点は、このスタイルでやってみて、はやり認可の保育所などと違って、自分の子どもと仕事とをきっぱりと分けなくて済むところは何事にも代えがたい利点だな~と。自分の子どももお客様のお子様の相手をしたり、他の子では体験できない事をさせられていますしね。


そう言った事が出来る仕事環境はめったに無いと思いますので、うらやましいですね。


そうそう、あとは何といっても時間的自由がかなり利くところでしょうか。家事や通院などの時間も取りやすいし、保育活動においても立案から実行まで、ルールや規則に縛られてないので、その日に合わせた理想的な内容に出来るんです。


それは精神的にもかなり楽ですよね。ルールが有るためにすべきことが出来ないなんて良く有る話でしょうから。


そうなんです。当然スタッフさんにも融通が利くように配慮していますよ。シフトの決め方についても、あくまでもスタッフさんの都合をまず聞き、入れる日にだけシフトに入ってもらう方式にしています。もちろんご自身のお子さんを連れてくるのもOKにしています。


ご自分にも、スタッフさんにも理想的な職場と言えますね。反面、何か困っていることは無いのですか。


それはやはり運営ですね。継続的なお預かりでなく、原則としてその日その日のお預かりですから、収支としては安定しないです。ただ、自宅や、こういった民間施設をご厚意でお借りしての運営ですから持ち出しも最小限です。それより、地域の働くパパやママの助けになり、その日その日のお子様の幸せに係われ、スタッフさんや私たちの充実した生活にもつながるので、何とか継続すべくこれからも頑張ろうと思っています。


最後に、保育士さんやこれから保育の世界へ入ろう、戻ろうとしている方々へのメッセージをお願いいたします。


条件面ではまだまだ厳しい職種かもしれませんが、お金じゃない部分、つまり働き方の部分で、もっとみんなで上に働きかけて欲しいです。保育士は大人しすぎると思います。それと、保育に一生懸命な保育士であって欲しいです。上司の扱いが上手い保育士、保護者の扱いが上手い保育士、それぞれ個性が有るし、どれもバランスよく必要なことだと思いますが、保育に一生懸命であること、これを最も大切にして欲しいです。それが頼れる保育士であり、園の仲間も保護者も最終的にはそこを見ていると思います。

終始笑顔で、ほんわかした雰囲気の内海さん。

でも最後に「保育士さんへ向けてのメッセージ」を語るときは、さすがに真剣なまなざしでした。

理想を求め、まずは出来ることから始める。出会いが有り、話が広がり、仕事の幅も広がる。まさに今そういった道の上を歩いている内海さんご夫妻。まだまだ子育て発展途上であるこの国を、これからも支え続けていただきたいです!!